ホテルや旅館にとって、健全な経営を支える要素は「稼働率」。お客さんが入っていない状態では収入源がないので、当然といえば当然です。 もし客室の稼働率を上げたいなら、どのような対策を取るべきでしょうか? 客室の稼働率をあげる近道は、リピーターを増やすことです。リピーターが増えれば増えるほど、健全経営が実現しやすくなります。
「もう一度宿泊したい」には理由がある
では、リピーターはなぜ「もう一度宿泊したい」と思うのでしょうか? そこには必ず戻りたいと思わせる何かがあります。例えば、露天風呂の設計を見直すことによってリピーターが増えた旅館があります。バリエーション豊かなパッケージツアーとのセット販売で人気を集めた旅館もあります。"いろんなサービスを何でもやる"のではなく、サービスをしぼってそのぶん質を高めたことで固定客の心をつかんだ旅館もあります。「眠りの質」に徹底してこだわり、客室の寝具を充実させたことで話題になった旅館もあります。こうしたアイデアについて社員ぐるみで相談し合うこともできますが、温泉旅館の施工業者や温泉のコンサルタントなどに相談することによって、現状の問題点をより明確に浮き彫りにしたり、斬新なアイデアを得たりすることができるでしょう。